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中央線沿線のカフェ飯、パスタ・カレーが人気の理由

ランチの黒板に「本日のパスタ」と「自家製カレー」。カフェの前を通るたび、この二つが並んでいるのを見かけませんか。ケーキと珈琲の店でも、昼の食事はこの組み合わせ、ということがよくあります。

なぜこの二つなのかを厨房の側から想像してみると、カフェ飯というジャンルの性格が見えてきます。もう一つ、厚生労働省の調査に、カフェで昼を済ませる日に気にしておきたい野菜の数字があります。こちらは想像ではなく、公表された調査の数字です。

専門店の一皿と、カフェの一皿

パスタ専門店やカレー専門店は、その料理を食べに行く場所です。カフェは、飲み物と時間を買いに行って、ついでに食事もする場所、という使い方が合います。同じパスタでも、座る目的が違うので比べ方も変わります。

見るところ 専門店 カフェ飯
行く目的 その料理そのもの 休憩、会話、作業の合間
出し方 単品のことが多い セットやワンプレートのことが多い
味の向き 店の個性が出やすい 幅広い人に合わせた味の店もある
滞在時間 食べ終わったら席を立つ使い方 食後も座っていやすい
値段の見方 一皿の値段 セット全体の値段

これは目安で、カフェなのにパスタの個性が強い店も、専門店なのに長居しやすい店もあります。どちらが上という話ではなく、その日の用事に合うのはどちらか、で選べば足ります。

午後に予定がなくて一時間ほど座っていたい日はカフェ、食べることだけが目的の日は専門店。迷ったら、この分け方で足ります。

なぜパスタとカレーなのか

厨房の側に立って考えると、理由はおそらくこうです。カレーはルーを前もって仕込んでおけて、注文が入ったら温めて盛るだけで出せます。パスタはソースを仕込んでおけば、麺をゆでる時間だけで一皿。飲み物と一緒に作る小さな厨房で、昼どきに注文が重なっても止まらない料理、と考えると腑に落ちます。

見た目の変化もつけやすい料理です。パスタは具材とソースの組み合わせで日替わりが作れますし、カレーはトッピングや辛さの段階で選ばせられます。黒板に「本日の」と書ける料理は、仕込みの都合と客の飽きにくさの両方を満たしているのだと思います。

もちろん店ごとに事情は違うはずで、パン屋から始まったカフェならサンドイッチが中心になるでしょうし、米にこだわる店なら丼が並びます。パスタとカレーが多いのは傾向であって、決まりではありません。

セットの中身は足し算で見る

カフェ飯はセットで頼むことが多いと思います。メインにサラダかスープ、飲み物、小さなデザート。この組み合わせが割安かどうかは、単品の値段を足してみれば分かります。品書きに単品の値段が書いてある店なら、その場で計算できます。

要らないものが入っていないか
飲み物も頼むつもりならセットが得になることがありますが、デザートが要らない日はセットにする理由が薄くなります。セットの中で「これは要らない」と思うものが一つでもあれば、単品で組んだほうが安いことがあります。

量が気になる人は、大盛りやご飯の追加ができるかを先に見ておくと安心です。写真に小さく見えるプレートが、実際には食べきれない量だったりもするので、写真だけで決めないほうが無難です。

野菜は目標におよそ90グラム足りない

厚生労働省の令和6年国民健康・栄養調査によると、20歳以上の野菜摂取量の平均値は1日258.7グラムでした。男性が268.6グラム、女性が250.3グラムです。健康日本21(第三次)が目標に置いている野菜摂取量の平均値は350グラムなので、差はおよそ90グラム(91.3グラム)になります。

項目 数字
20歳以上の野菜摂取量の平均値(令和6年) 258.7グラム
同 男性 268.6グラム
同 女性 250.3グラム
健康日本21(第三次)の目標(平均値) 350グラム
野菜を1日350グラム以上とっている人の割合(20歳以上) 男性26.2%、女性22.0%

同じ調査では、年齢階級が高い層で摂取量が多いという傾向も示されています。若い世代ほど、目標との差が大きいわけです。350グラム以上とっている人は、男性で4人に1人くらい、女性ではそれより少ない。この数字を見ると、昼に野菜をどれだけ取れるかは、思っているより効いてくる気がします。

目標との差はおよそ90グラム。一皿のサラダが何グラムかは店しだいなので数字どおりには埋まりませんが、サラダを一皿足すか、野菜を多く使ったプレートを選ぶかは、昼にできる手の一つです。カレーやパスタ単品のランチに、副菜を一つ足す。それだけでも方向としては合っています。

プレート形式の店は、主菜と副菜の比率が皿の上で見えます。品書きの写真で野菜の量を見比べるのは、カフェ飯ならではの選び方です。写真と実物が違うこともあるので、そこは店に着いてからの楽しみということで。

ここに書いたのは調査の数字と一般的な栄養の話で、持病などで食事に制限がある人は医師や管理栄養士の指示に従ってください。

座る時間で店を選ぶ

カフェ飯の良さは、食べ終わってもそのまま座っていられることにあります。だから店を選ぶときは、料理の内容と同じくらい、どれくらい居たいかを考えます。

  • 仕事や勉強の合間に軽く済ませたい日は、セットが早く出てくる店。カウンターや二人掛けの席があると一人でも座りやすいです
  • 誰かとゆっくり話したい日は、席の間隔と内装の落ち着き。音楽の大きさも意外と効きます
  • 天気のいい日は、窓際やテラスの席があるかどうか。同じ皿でも、外の光があると印象が変わります
  • 平日の昼と週末のブランチでは、品書きも混み方も違うことがあるので、行きたい時間帯で候補を絞ります

混む昼どきは、相席や時間制限を設けている店もあります。長く座るつもりなら、店の案内を先に見ておくか、昼のピークを少し外した時間に行くほうが落ち着きます。

こうなると少し残念

  • 写真の雰囲気だけで選んで、量が足りなかった。大盛りやご飯の追加ができるか、グラムの表記があるかを先に見る
  • セットにしたら要らないデザートがついてきて、単品より高くついた。単品の値段を足して比べる
  • 昼のピークに長居するつもりで入って、時間制限で席を立つことになった。混む時間を外すか、案内を確かめる
  • 辛いカレーが苦手なのに、辛さの段階を聞かずに頼んだ。品書きに書いていなければ注文のときに聞く
  • 野菜のない単品ランチが続いた。サラダか野菜の多いプレートを一つ足す

注文で迷うところ

カフェ飯と専門店の料理は味に大きな差がありますか。

店しだいで、一概には言えません。専門店は一つの料理を目当てに行く店、カフェ飯は飲み物やデザートを含めて過ごす時間を楽しむ店、と考えると選びやすくなります。

カフェでパスタとカレーが定番になったのはなぜですか。

店ごとに事情は違いますが、カレーはルーを、パスタはソースを前もって仕込んでおけるので、注文が重なる昼どきでも飲み物と並行して出しやすい、と考えると腑に落ちます。

カフェ飯は量が少ないイメージがありますが本当ですか。

店によって差があります。量が気になる場合は、大盛りやご飯の追加ができるか、品書きの写真やグラムの表記で確かめておくと安心です。

一人でも入りやすいですか。

カウンター席や二人掛けの小さな席がある店なら、一人でも座りやすいです。混む昼どきは相席や時間制限がある店もあるので、店の案内を見ておいてください。

カフェ飯を選ぶときに見ておくところはどこですか。

料理の内容に加えて、どれくらい長く過ごしたいか、野菜を足せるサイドメニューがあるかを見ておくと選びやすいです。20歳以上の野菜摂取量の平均値は1日258.7グラムで、目標の350グラムにおよそ90グラム届いていません。

セットメニューと単品、どちらが得ですか。

品書きにある単品の値段を足して、セットの値段と比べれば分かります。飲み物も頼むつもりならセットが得になることがありますが、要らないものが含まれていれば単品のほうが安くなることもあります。

辛さやトッピングは変更できますか。

店によって対応は違います。品書きに辛さやトッピングの選択肢が書かれていなければ、注文のときに聞いてみてください。

お皿が来る前に

黒板のパスタとカレーは、小さな厨房で昼を回すための答えなのだろうと思っています。選ぶ側は、どれくらい座っていたいかと、セットの中身と、野菜を足せるか。この三つを見ておけば、大きく外すことは減るはずです。平均258.7グラムと目標350グラムの差は、およそ90グラム。昼の一皿で少しでも縮められるなら、縮めておいて損はないと思います。

出典

  • 厚生労働省「令和6年 国民健康・栄養調査結果の概要」(20歳以上の野菜摂取量の平均値258.7グラム、男性268.6グラム、女性250.3グラム、年齢階級が高い層で摂取量が多い傾向、野菜の摂取量が350グラム以上の者の割合 男性26.2%・女性22.0%)(2026年11月3日確認) https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001603146.pdf
  • 厚生労働省「国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針」(健康日本21(第三次)。野菜摂取量の平均値の目標350グラム)(2026年11月3日確認) https://www.mhlw.go.jp/content/001102474.pdf

食後に寄りたい店の記事

甘いものとお茶の記事です。昼のあとの時間にどうぞ。

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