新宿区に1,947人、杉並区に1,079人、中野区に1,050人。東京都の統計にある、国籍・地域が台湾の住民の数です(令和8年7月1日現在)。沿線で魯肉飯や牛肉麺の看板を見かけるたびに、ふと思い出しそうな数字です。
台湾の料理は専門店のほかに、食堂やカフェ、町中華の品書きにも顔を出します。幅が広いぶん、何を軸に店を選ぶかで迷いやすいジャンルでもあります。
定番の皿を一つずつ分けて見る
魯肉飯
豚肉を醤油などで甘辛く煮込んで、刻んだものをご飯にかけた料理です。煮込みの時間や脂身の割合、香辛料の効かせ方で印象が変わるので、店の個性がいちばん出やすい一皿だと思います。八角の香りを前に出す店もあれば、香りを抑えて食べやすくした店もあるようです。
小籠包と点心
皮の薄さ、中のスープの量、餡の味つけで味わいが決まります。一つずつ手で包む店なら、注文から出てくるまでに時間がかかることも考えておくと、落ち着いて待てるはずです。小籠包のほかに、焼き餃子に近い鍋貼のような点心を置く店もあります。
牛肉麺
煮込んだ牛肉と麺を合わせた一杯です。醤油で煮込んだ色の濃いスープと、澄んだスープの二つの系統があります。スープのこく、麺のこし、牛肉のやわらかさで店ごとの違いが出ます。一杯で完結するので、一人のときに頼みやすい料理です。
台湾茶と甘味
台湾茶やタピオカのドリンク、豆花、かき氷も台湾の店の大事な要素です。食事の店と茶の店で分かれていることもあれば、一つの店で両方出すこともあります。食後に甘味を頼むつもりなら、品書きに豆花があるかを先に見ておくと話が早いです。

写真は西荻窪の町中華、八龍の台湾丼です。丼の横にスープが添えられています。台湾の名を冠した一皿が、台湾料理の専門店ではない店の品書きにも入っている、という例です。専門店だけを探していると、こういう一皿を見落とします。
頼むときの目安
| 料理 | どんなもの | 頼むときの目安 |
|---|---|---|
| 魯肉飯(ルーローハン) | 甘辛く煮た豚肉をご飯にかける | 量の選べる店なら、ほかの皿と組み合わせやすい |
| 牛肉麺 | 煮込んだ牛肉と麺。色の濃いスープと澄んだスープがある | 一杯で完結する。単品で頼みやすい |
| 小籠包 | スープを含んだ包み | 出てくるまでに時間がかかることがあるので、早めに頼む |
| 豆花(トウファ) | 豆乳を固めた甘味 | 食後の甘味に。品書きにあるか先に見ておく |
| 大鶏排(ダージーパイ) | 大きな鶏の揚げもの | 一枚で量があるので、人数で分けるかを考える |
屋台の小さな一皿を何品か組み合わせる食べ方が、このジャンルには向いています。魯肉飯を主食にして、青菜炒めや煮込みの総菜を一品添えて、豆花で締める。二人なら、この組み立てでだいたいの味を試せます。
香辛料の好みは先に伝える
八角や五香粉の香りは好みが分かれます。香りの強さは店によって違うので、苦手なら量の少ない皿から試すか、香辛料の使い方を店に聞いてから頼むと安心です。
数字で見る、沿線の台湾籍の住民
東京都総務局統計部の「外国人人口」(住民基本台帳による、令和8年7月1日現在)によると、都内の台湾籍の住民は2万4,878人です。中央線沿線の区市からいくつか抜き出すと、こうなります。
| 区市 | 台湾籍の住民 |
|---|---|
| 新宿区 | 1,947人 |
| 杉並区 | 1,079人 |
| 中野区 | 1,050人 |
| 八王子市 | 317人 |
| 三鷹市 | 272人 |
| 武蔵野市 | 236人 |
| 立川市 | 150人 |
| 国分寺市 | 108人 |
| 小金井市 | 107人 |
| 国立市 | 56人 |
23区側の三つの区はいずれも1千人を超えていて、多摩側は数十人から数百人です。もっとも、これは国籍・地域を数えた統計で、店の数を示すものではありません。店の多い少ないまで読み取らず、看板を見かけたときに思い出すくらいがちょうどいい数字です。
この統計を昔の数字と比べるときは注意が要ります。統計の注記によると、平成28年10月までは「中国」の数に台湾が含まれていました。それより前の表と並べて、台湾の数が「増えた」「減った」と言うことはできません。
春水堂が公式サイトで語っていること
タピオカミルクティーの話になると、名前が挙がりやすいのが春水堂です。日本の公式サイトの会社紹介によると、春水堂は1983年に設立され、1号店として台中府後街に四維本店を開きました。1987年にタピオカを濃厚なミルクティーに合わせた「タピオカミルクティー」を発明したと説明していて、2013年には日本1号店として代官山店を開いています。台湾で50店舗以上を展開するお茶専門カフェ、というのが公式の自己紹介です。
ここに書いたのは公式サイトで確かめられた範囲です。発祥の話は店側の説明として受け止めて、あとは実際に茶を飲んで決めればいいと思います。
店を選ぶときに見るところ
- 看板メニューが何かを確かめる。魯肉飯や小籠包など、店が力を入れている料理を軸に頼むと外しにくい
- 点心は出てくるまでに時間がかかることがある。早めに頼むか、時間に余裕を持って行く
- 八角やパクチーが苦手なら、抜けるかどうかを注文前に聞く
- 昼と夜で品書きが分かれている店では、目当ての料理がどちらにあるかを確かめる
- アレルギーがあるなら、小籠包や麺の小麦、豆花の大豆など、原材料を店に尋ねる
専門店と町中華と茶の店。同じ「台湾」でも、店の形で得意な皿が違います。何を食べたいかを先に決めてから店を探すほうが、店を決めてから品書きを眺めるより早く決まります。
台湾の店で聞かれそうなこと
魯肉飯と滷肉飯はどう違うのか
どちらの表記も、豚肉の煮込みをご飯にかけた料理の名前として使われています。表記にこだわるより、味つけや肉の切り方を店の説明で見てください。
台湾グルメは辛いメニューが多いのか
魯肉飯や小籠包、豆花のように、辛さを売りにしない定番があります。麻辣を使った料理や辛味噌を添える料理を置く店もあるので、気になるときは注文前に店へ確かめてください。
一人で入っても楽しめるジャンルか
牛肉麺のように一杯で完結する料理があるので、一人でも頼みやすいです。量を選べる店なら、何品か組み合わせることもできます。量の目安は品書きの写真や店の案内で確かめてください。
予約はしておいたほうがよいか
点心を手作りする店では、出せる数に限りがある場合があります。予約や整理券の有無を店の案内で確かめておくと安心です。
子ども連れでも利用しやすいか
甘辛い煮込みや豆花は子どもにも食べやすい一方で、八角や五香粉の香りが強い料理もあります。辛さや香りの強さを店に確かめておくと選びやすいです。
台湾茶とタピオカドリンクの違いは何か
台湾茶は茶葉の香りや味そのものを楽しむ飲み物で、タピオカドリンクはミルクティーなどにタピオカを加えた飲み物です。春水堂は公式サイトで、1987年にタピオカを濃厚なミルクティーに合わせたと説明しています。両方を品書きに置く店もあります。
台湾グルメの店はランチとディナーで雰囲気が変わるのか
昼は定食や丼で手早く出して、夜は点心や酒に合う一品を増やす店もあるようです。昼と夜で品書きが分かれている店では、目当ての料理がどちらにあるかを先に確かめてください。
小皿を並べて
魯肉飯を主食に、総菜を一品、締めに豆花。組み立てさえ決めておけば、専門店でも町中華でも迷いにくいはずです。香辛料の好みだけは先に伝えて、あとは店の得意な皿に任せてしまうのが、このジャンルではいちばん楽です。
出典
- 春水堂の設立年と四維本店、タピオカミルクティーの発明、日本1号店、台湾での店舗数:春水堂公式サイト「春水堂とは」(2026年11月3日確認)。公式サイトで確かめられた内容のみ書いた
- 台湾籍の住民数:東京都総務局統計部「外国人人口 令和8年」第1表 区市町村別国籍・地域別外国人人口(上位10か国・地域)(令和8年7月1日現在)(2026年11月3日確認)。同表の注記(平成28年10月までの「中国」には台湾を含む)も同日確認 https://www.toukei.metro.tokyo.lg.jp/gaikoku/2026/ga26gv0100.csv
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