西荻窪の「田毎(たごと)」は、カウンターだけのおでん屋です。鍋を挟んで店の人と向き合う造りで、二、三品ずつ頼んでは日本酒をひと口、という飲み方がよく似合います。
この日は大根からロールキャベツまで、鍋の中身をひととおり試してきました。
- 席はカウンターだけ(来店時)
- 住所は西荻南2-6-14、駅から488m(食べログの掲載)
- カード、電子マネー、QRコード決済は不可、予約も不可(食べログの掲載)
- 口コミでは大根の評判がとくに高い

日本酒。後ろにカウンターの品書きが写っています。

生ビールも。

赤い皿に、切り分けた大根が二切れ。

上が巾着、手前が大きな丸い具です。


ぎざぎざの筋が入っているのがちくわぶ。東京のおでんの顔です。

ロールキャベツに、揚げ色のついた丸い具と、白っぽい丸い具。洋風の一品が同じ皿に並ぶのが、おでんらしいところです。



串ものはつぶ貝とたこ。そのあとに豆腐としらたき、厚揚げ。皿はどれも同じ赤い塗りのものです。
出汁がしっかり染みていてうまく、どれを食べても美味しかったです。カウンター越しに次々とおでんを頼みながら、日本酒とビールをゆっくり味わえました。店内には親子連れの姿もあり、常連らしい客同士の会話も聞こえてきて、地元で長く愛されている店という雰囲気が伝わってきました。
品数は多めです。ただ、おでん屋で鍋の中身をひととおり試せる機会はそう多くないので、初めての店ではこのくらい頼んでみるのもいいと思います。何人かで分ければ無理のない量です。
通っている人たちの声
「田毎」について、食べログ・Googleマップに投稿されている口コミを数十件読んでみました。評点は食べログが3点台前半、Googleマップが4.0前後で、口コミ件数はどちらも数十件規模(2026年9月時点)。大型チェーンのような口コミ数ではないものの、投稿の多くが一度きりの訪問記ではなく、長年通っている常連らしい書きぶりになっているのがこの店の特徴です。
味
おでんそのものへの評価は総じて高く、出汁がしっかり具材に染み込んでいるという声が多数を占めます。なかでも大根への評価が突出していて、時間をかけて出汁を含んだ大根が「口の中でとろける」と表現されている口コミもあります。大根は季節によって扱いが変わることもあるようで、季節限定の扱いに触れながらも「いつ食べても美味い」とする常連らしい投稿も見られました。はんぺんについては「ふかふかで美味しい」という短いコメントが複数あり、練り物の質のよさを評価する声が目立ちます。牛すじやつみれ、がんもどきといった定番の具材にも好意的な感想が並び、キャベツ巻きのようなやや珍しい一品を絶品と評する投稿もありました。
一方で少数ながら「全体的にしょっぱい」という指摘や、カツ煮のような一品料理について温め直しの印象を受けたという趣旨の辛口な感想も見つかり、おでん以外のサイドメニューについては評価がやや分かれる部分があるようです。全体としては、おでんの完成度そのものへの満足度の高さが、この店の評判の軸になっています。コンビニおでんや大手チェーンの居酒屋のおでんとは違う、専門店ならではの丁寧な仕込みを評価する書き込みが目立ち、味そのものに関する否定的な評判はごく一部にとどまっています。
酒との相性
おでんそのものだけでなく、酒との相性を語る口コミが多いのもこの店らしいところです。生ビールについては「温度と泡が完璧」と表現する投稿があり、注ぎ方や出すタイミングまで細かく見ている常連がいることがうかがえます。日本酒については、あまり見かけない銘柄や国産の白ワイン、冷酒まで置いてあるという指摘があり、品揃えの幅を評価する声が複数見られました。熱燗を「体にしみた」と表現した口コミもあり、寒い時期に燗酒とおでんを合わせる使い方が定番になっているようです。銘柄ごとに適切な温度で燗をつけてくれるという趣旨の投稿もあり、酒の扱いに一定のこだわりを感じさせる店という評判につながっています。締めの一品として納豆入りチャーハンのような軽食に触れる口コミもあり、おでんと酒のあとにご飯ものでしめる流れを紹介している常連もいるようです。
接客と店主
店主については「無口」という第一印象を語る口コミが多いものの、実際にやりとりをすると気さくに話しかけてくれるという感想も少なくなく、見た目の印象と接してみたあとの印象にギャップがあるという書かれ方をされることが多いです。客の食べるペースを見ながら次の具材を出すタイミングを調整してくれるという趣旨の投稿もあり、丁寧な接客ぶりがうかがえます。常連同士の会話が自然に生まれる雰囲気で、忘年会など複数人での貸し切り利用を毎年恒例にしているという常連の書き込みも見られました。こうした投稿からは、一見の客よりも長く通う客に支持されている店という位置づけが読み取れます。
混み方と客層
行列ができるほどの混雑を報告する口コミは目立ちませんが、カウンター席のみの小さな店なので、席数そのものが限られている点はうかがえます。客層としては一人や二人での飲み直し、気の置けない友人同士での利用が中心という投稿が多く、家族連れよりも大人がゆっくり飲みに立ち寄る使われ方が多いようです。長年通っている常連が口コミを書いているケースが多い印象で、初訪問の感想よりも、通い慣れた客による評価が全体の傾向を形作っています。席が限られる分、混み合う時間帯に行くと相席になることもありそうですが、それを不満として書いている口コミは見当たらず、カウンター越しの近さをむしろ好意的に受け止めている投稿が多いです。
値段
口コミには夜の予算は5,000円台前後という情報があり(食べログの集計は3,000〜3,999円、確認日2026-11-03)、おでん一品ごとの単価は150円〜400円程度とされています。高すぎるという不満は見当たらず、むしろこの価格帯でこれだけ出汁の効いたおでんと丁寧な接客が受けられる点を評価する書かれ方が多いです。コストパフォーマンスへの不満を述べる口コミは、読んだ範囲では見つかりませんでした。
店内の雰囲気
赤提灯や年季の入った内装について「渋い」「昭和のノスタルジック」と表現する口コミが多く、見た目には入りづらそうと感じても、実際に入ってみると居心地がよいという感想がセットで語られることが多いです。カウンターのみの造りなので、一人で静かに飲みたい客にも、常連同士の会話を楽しみたい客にも応えられる空気感があるようです。長く変わらないメニュー構成に触れている口コミもあり、来るたびに同じ味に出会える安心感を評価する声もあります。全体として、派手さはないが長く愛されてきた下町の一軒という評価に集約されます。
評点の読み方
食べログの評点は3点台前半で、口コミ件数は数十件規模にとどまります。大手チェーンや行列店のように数百件単位の口コミが集まっているわけではないので、母数はそれほど大きくありません。ただし件数の少なさに対して、内容の薄い口コミよりも具材や酒の銘柄まで細かく書き込まれた投稿が目立つ点は特徴的で、書き手の熱量という意味では評点の数字以上に信頼できる情報が集まっている印象です。Googleマップ側の評価が4.0前後とやや高めに出ているのも、実際に通っている常連の投稿が反映されやすい構造によるものだと思います。
向いている人
口コミ全体から見えてくるのは、初めての客を大量に呼び込むタイプの人気店ではなく、出汁の効いたおでんと気取らない接客を求めて何度も足を運ぶ常連に支えられてきた店だという姿です。大根やはんぺんといった定番の具材の評価が安定して高く、酒の扱いにもこだわりがうかがえることから、じっくり飲みながら食事を楽しみたいという使い方に向いた店です。逆に、大人数でわいわい騒ぎたい利用や、スピード重視で立ち寄りたい利用にはあまり向いておらず、カウンター越しに一品ずつ味わいながら過ごす時間そのものを楽しめる客に支持されている、という評判の傾向がうかがえます。
頼んだ具材と、味の入り方の違い
おでんは同じ鍋で煮ていても、具材によって出汁の入り方が変わります。この日に頼んだものを中心に、一般に言われる味の入り方の傾向で並べると次のようになります。
| 具材 | 味の入り方の傾向 | 頼むタイミングの目安 |
|---|---|---|
| 大根、玉子、こんにゃく | 時間をかけて芯まで出汁を吸う。煮込みが長いほど色が濃くなる | 最初に頼んで、つゆの方向性を確かめる |
| 厚揚げ、豆腐、がんもどき | 表面に味がのり、中は大豆の風味が残る | 序盤から中盤 |
| ちくわぶ、しらたき | つゆを含みやすく、周りの具の味も一緒に受け取る | 中盤 |
| つみれ、はんぺん、巾着 | 短い時間でもなじむ。練り物側の旨味がつゆに出る | 中盤から終盤 |
| つぶ貝串、たこ串 | 煮すぎない前提の具材。素材の歯ごたえを残す | 酒に合わせて好きなところで |
| ロールキャベツ | 葉と挽き肉の間につゆが入り、割ると中から出てくる | 終盤の一品 |
頼み方のコツ
おでん屋のカウンターでは、一度に全部を頼まず二、三品ずつ追加していく人が多いです。そのほうが熱いうちに食べられて、鍋の様子を見ながら次を決められます。
この表はあくまで目安で、店の鍋の火加減や仕込みの時間で変わります。迷ったら、店の人に「今いちばん味が入っているのはどれですか」と聞くのがいちばん早いです。
関東のおでんと、ほかの地域のおでんの違い
ひと口におでんといっても、つゆの色や合わせる薬味は地域で大きく変わります。田毎のような東京のおでん屋の一杯がどの位置にあるのかを知っておくと、味の印象がつかみやすくなります。
| 地域 | つゆの特徴 | よく使われる具材・薬味 |
|---|---|---|
| 関東(東京) | 濃口醤油を使い、色が濃く出る | ちくわぶ、はんぺん、すじ。からしを添える |
| 関西 | 昆布出汁が中心で色が薄い | 牛すじ、たこ、コロ。関東煮と呼ばれる |
| 静岡 | 黒はんぺんを入れ、つゆが黒い | だし粉や青のりを振りかける |
| 名古屋 | 味噌だれで食べる店がある | 八丁味噌のたれを別に用意する |
| 金沢 | 魚介の出汁を効かせる | 車麩、赤巻、ばい貝 |
ちくわぶは関東以外ではあまり見かけない具材で、東京のおでん屋に行ったら確かめたいもののひとつです。この日も注文しました。
カウンターだけの店で過ごす時間
店内はカウンター席だけで、鍋を挟んで店の人と向き合う造りです。この日は親子連れの姿もあり、常連らしい客同士の会話も聞こえてきました。大人数で騒ぐ店というより、何品か頼みながら一人や二人で静かに飲む店です。
店の公式サイトはなく、Facebookに「西荻窪 田毎 おでん屋」のページがあります。2018年3月5日放送のBS-TBS「吉田類の酒場放浪記」の番組紹介には、30年来の常連だった3代目が継いで10年になる店で、昆布と白しょうゆのだしを継ぎ足し続けているとあります。営業時間や定休日はグルメサイトの掲載を見て店に確かめ、価格は来店時の品書きで見てください。具材は大根・がんもどき・しらたき・ちくわ・はんぺんといった定番に加え、巾着やつぶ貝串、たこ串、ロールキャベツも頼めました。
店の情報
- 店名: 田毎(たごと)
- 住所: 東京都杉並区西荻南2-6-14(食べログの掲載、確認日2026-11-03)
- 最寄り駅: JR中央線 西荻窪駅。食べログの掲載では駅から488m
- 支払い: カード、電子マネー、QRコード決済は不可(食べログの掲載)
- たばこ: 全席喫煙可(食べログの掲載)
- 座席: カウンター席のみ(来店時)
- 営業時間・定休日: 店の発信で見つけられないので、グルメサイトの掲載を見て店に確かめてください
行く前に迷いそうなこと
予約はできますか?
カウンターだけの小さな店で、食べログの掲載では予約不可です(確認日2026-11-03)。何人かで行く日は、店に直接たずねてください。
一人でも入りやすいお店ですか?
カウンター席だけの造りなので、一人でも使いやすい雰囲気です。無口な店主が黙々とおでんを煮込む姿も含めて、静かに一杯を楽しみたい人に向いているという口コミもあります。
子供連れでも利用できますか?
訪れた際には親子連れの姿も見られました。ただ、カウンターだけの店で、食べログの掲載では全席喫煙可です。お子さんと行くなら、先に店に確かめておくと安心です。
どんなメニューがおすすめですか?
口コミでは大根の評判が特に高く、じっくり出汁を含んだ大根を目当てに通う常連も多いようです。がんもどきやしらたき、ちくわ、はんぺんなど定番の具材も一通りそろっています。
お酒の種類は豊富ですか?
日本酒や生ビールがあり、おでんと合わせてゆっくり一杯楽しむ使い方が多いようです。口コミには珍しい銘柄や国産の白ワインに触れる声もあります。詳しい銘柄は来店時に品書きで確かめてください。
駐車場はありますか?
食べログの掲載では駐車場なしです(確認日2026-11-03)。最寄りは西荻窪駅なので、電車で行くのが確実です。
西荻窪の老舗つながりで
西荻窪の老舗つながりでは、創業1973年のやきとり戎 西荻窪南口店、昭和36年創業のはつねも同じエリアにあります。カウンター中心の店の入りやすさについては一人でも入りやすい居酒屋の特徴、中央線沿線の選び方、長く続く店と新しい店の見分け方については中央線沿線で老舗と新規開店店を見分けるポイントで扱っています。
出汁がしっかり染みたおでんはどれも美味しく、大根をはじめ定番の具材を一通り楽しめました。カウンター越しに日本酒やビールを傾けながら、昔ながらの東京のおでんを食べたい夜に。寒くなってきたら、まず熱燗と大根から始めるのがよさそうです。
出典
- 口コミの傾向、評点、予算の目安: 食べログ・Googleマップの公開口コミ(2026年9月に閲覧)
- 店名の表記: Facebookページ「西荻窪 田毎 おでん屋」 https://www.facebook.com/tagotodeippai (確認日2026-11-03)
- 住所、駅からの距離、予約、支払い、喫煙、駐車場、予算の集計: 食べログ「田毎」 https://tabelog.com/tokyo/A1319/A131907/13022817/ (確認日2026-11-03)
- 3代目とだしの話: 「吉田類の酒場放浪記」2018年3月5日放送回の番組紹介(ザテレビジョン) https://thetv.jp/program/0000802369/plot/p25/ (確認日2026-11-03)
- 頼んだ品、席の造り、店内の様子: 来店時の品書きと店内
おでんの前後に寄る店を探すなら、西荻窪のグルメ10選に10軒並んでいます。
地域によるつゆの違いや具材の選び方はおでんの店の選び方に詳しく書いています。
西荻窪のほかの店
西荻窪駅の周辺で取り上げている店です。うなぎ、回転寿司、純喫茶、沖縄料理、和菓子、焼肉。おでんの店とは違う顔ぶれを並べておきます。
- 川勢(西荻窪の老舗うなぎ店、串焼きとうな丼)
- 天下寿司 西荻窪店(回転寿司)
- それいゆ(1965年創業の純喫茶、チョコレートバナナパフェ)
- 西荻RISE(自家製パスタバル)
- うな藤のうな重
- 星の浜食堂の唐揚げ定食(沖縄料理)
- やきとり戎 西荻窪南口店
- 越後鶴屋(和菓子・食べログ百名店)
- はつね(老舗ラーメン店)
- Tea&Cake Grace(紅茶専門カフェ)
- 五鉄(焼肉)
- 日高屋 西荻窪南口店のニラレバ炒め定食
- パーラータコスタコス(タコス専門店)
営業時間や価格は変わることがあります。来店前に店頭の表示や店の発信で最新の情報を確認してください。